初めてのバレンタイン
うちの子と一緒にスーパーで買い物をした帰り、バレンタインの特設コーナーの横を通った。
そこで目ざとく「トミカ」の文字を見つけたうちの子くん。
あ!トミカだって!!
と引き寄せられて行くので一緒に見てみたら、トミカの車の形をしたチョコレートだった。
あら、かわいいねー。でもこれ、チョコレートだよ と言うと、チョコレート嫌いのうちの子くんは、目に見えてガッカリした様子で手にした箱を元に戻した。
でも諦めきれないようで、なんでチョコレートなの?車の形してるよー とか言いながら恨めしそうに棚を見つめるうちの子くん。
帰ろっか と言って手を引くと素直について来るけど、後ろ髪ひかれるように振り向いて、そのコーナーの看板を読みだした。
そして「バレンタイン って書いてあるよ。なーに?」と聞いてきた。
去年まではさらっとスルーしてたのでなんのことだか知らないよねーと思い、女の子がね、好きな男の子にチョコレートあげる日があるんだよ と超簡単に説明した。
そして、「うちの子くんがチョコレート好きだったらさ、ママもうちの子くんにさっきのトミカのチョコレートあげてもいいな って思ったけど、チョコレート嫌いでしょ?」 と聞くと、残念そうに「うん」と頷いていた。
そのまま2人で手を繋いで歩いていたら、
「でもさ、チョコレート嫌いでもさ、くれたらさぁ、嬉しいじゃん」 とつぶやいた。
その言い方が妙に思春期の男の子みたいで可愛くて、思わず後日、うちの子くんにと一緒じゃない時に買って来てしまったトミカのチョコレート。
喜んでくれるかな〜♪という親バカな思いとともに、このまま他のトミカと一緒におもちゃ箱の中に入れると言いだしたらどうしよう、100歩譲って飾っておくとしても、夏になって無残に溶けていく様を想像するとちょっと気が萎えるけど、こんなイベントを認識できるくらい成長したのねー思うとなかなか感慨深いバレンタイン前日でした。